福祉施設
グループホームぽかぽか<石川県能登町>
石川県能登町にあるグループホームぽかぽかは、かねてから災害対策のため非常用発電機の必要性を感じており、LPガス災害バルクと非常用発電機を導入しました。
LPガス災害バルクを設置した数日後、2024年1月1日に発生した能登半島地震で被災。非常用発電機が作動し、災害発生後も電気を使用することができました。
設置後4日で震災発生。
自家発電装置が直ちに作動。
導入のきっかけは、元々設置していたガスバルク。ガスの使用期限が迫っており、ちょうど入れ替えが必要なタイミングでした。入れ替えについて業者さんと話を進める中で、LPガスを用いた非常用電源があることを初めて知りました。
詳しく話を伺うと、導入には補助金制度が利用できるということがわかりましたので、自家発電装置とガスバルクを合わせて導入することに決めました。
近年、災害が頻発していると感じており、自家発電装置の設置に関して必要性が高まっていたので、いいきっかけになったと思います。
自家発電装置は昨年(2023年)の12月27日に設置完了。その4日後に能登半島地震が発生しました。ライフラインに関しては、電気と水が全て停止していました。しかし、今回導入した自家発電装置が直ちに作動。震災発生から約10分後に確認の電話をした時には、共用部の電気やテレビが利用できる状態になっていました。
電気が使えることで
避難することなく生活できた。
地震発生後、施設はホールの窓枠がすべて外れた状態に。部屋のサッシも同様の被害状況でした。外壁と内壁、天井にもひびが入っており、食器棚は全て倒れていました。真冬だったので、サッシが割れていると冷気が入り込みます。そのため、まずは窓枠を塞ぐ作業を行いました。
幸いにも電気が使えたので、窓枠を塞いだ後は暖を取りながら生活していただきました。共用部の照明や廊下の照明、コンセント、テレビ、エアコンを使える状態にしていたので、テレビで正確な情報を得ることができ、携帯電話など通信機器の充電も可能に。
ホールは夜も明るい状態を維持することができ、利用者の方々は電気が復旧する48時間後まで、避難することなくここで生活を続けることができました。食事はホットプレートを使用して提供することができたので、非常時に電気が使えたという点はあらゆる側面で大きなメリットだったと感じています。
実体験を訓練に活かすことで、
今後起こるかもしれない有事に備える。
毎週、LPガスの備蓄残量が常に50%以上になるように、在庫管理・供給していただいています。
また、日頃から避難訓練・使用訓練を行っていますが、被災経験を活かすことで、さらに良い訓練ができるようになると考えています。
具体的な改善点は、非常用電源の有効な活用方法を訓練に取り入れるという点。
職員が実務で非常用電源を使いこなせるよう、周知徹底できると思います。
このように、実体験を訓練に活かすことで、今後の有事の際もスムーズに設備を活用できるような形を作っていきたいです。