設置者インタビュー

福祉施設

結の里<岩手県九戸郡野田村>

福祉避難所としての
役割を全うするために。

interviewee

社会福祉法人 健慈会
施設長

笹本 修一 さま

岩手県九戸郡野田村にある特別養護老人ホーム「結の里」は、地域に根差した老人介護施設として活動しています。
東日本大震災の教訓を踏まえ、福祉避難所として登録し、その後LPガス災害バルクを導入しました。

導入後には大雪で地域一帯が停電したこともありましたが、LPガス災害バルクによる非常用発電機を稼働させることで、入居者の安全を守ることができました。

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福祉避難所としての役割を
担ってほしいとの声を受けて導入。

特別養護老人ホーム「結の里」は、地域密着型の介護サービスを提供する施設です。
特別養護老人ホーム29床とグループホーム18床で、合計47床を有しています。地元や野田村近隣の方々が、住み慣れた場所で末長く暮らしていただけるよう、サービスを提供しています。

 

東日本大震災の際には、「1人で避難できない」「避難ができても必要な設備がない」といった状況に陥っている方々もいらっしゃいました。介護施設である当施設には身体が不自由な方が多く、災害時には苦労する方がいるのではないかという懸念も。そうした中、野田村から福祉避難所としての役割を担ってほしいとお話がありました。
福祉避難所は地域にとって必要不可欠であるため、快くお引き受けしたものの、当時は備えが不十分でした。
非常時に対応できる設備が整っておらず、どうすべきかを模索していたところ、偶然補助金に関する情報を耳にしました。補助率を確認し、他と比較しても魅力的な点が多くあったため、「ぜひ導入したい」と強く思い、導入に至っています。

停電時もすぐに電気が使え、
利用者さんの安全を確保できた。

停電を経験したのは冬。天気予報では大雪が予想されていたため、スタッフ全員ある程度の覚悟はしていました。
実際に施設から夜中に停電の連絡があり、とにかく非常用のストーブを出してと伝えたところ、「もう電気はついています」という報告を受けたことを覚えています。その後、様子を見ながら出勤しましたが、私がこの施設に来てから一番雪が積もった日だったと思います。

 

非常用電源は、心電図モニターや吸引器、エアマットに使用しました。エアマットは皮膚が弱い利用者さんに使用しており、普段は電気で空気を送り込んでいます。エアマットが止まってしまうと、マットに寝ていないような状態になってしまうため、真っ先に対応しなければなりません。そうした緊急性の高い機器を優先して充電したり、コードをつないだりしました。
また、施設は広いため全ての箇所に電源があるわけではありません。延長コードを駆使してモニター類を接続する対応を、夜勤のスタッフが中心となって行いました。

経営面を考えると、この補助金は嬉しい制度。


実際には自動で稼働しますが、万が一自動で起動しなかった場合を想定して、手動での操作訓練も年に1回実施しています。
また、炊き出しセットを使った調理訓練も実施。
定期的に、調理スタッフが炊き出しセットを使用して利用者さんに給食を提供することで、使い方を確認しています。
 
導入に関しては、補助金の情報を得た際、どの補助金よりも補助率が高かったので驚きました。
施設の持ち出しも少なく済んだため、経営する立場として非常に助かる制度だったと感じています。
申請書類の作成に特別な苦労はなく、申請後もLPガス振興センターの担当者と連絡を取りながら進めることができたため、
手続きで困ることはありませんでした。
 
実感として、従来は停電になると電気が全く使えませんでしたが、
LPガス災害バルクを導入してからは、すぐに点灯する照明があるという安心感があります。
また、実際に照明が点くことで、スタッフも混乱せず勤務ができます。
メリットとして特に大きいのは、停電時でも利用者さんが不安や不穏な状態にならなくなったことですね。