設置者インタビュー

福祉施設

あやめケアセンター<石川県志賀町>

地震発生直後GHPが稼働し
寒さを凌ぐことができた。

interviewee

社会福祉法人 麗心会
理事長

藤田 隆司 さま

石川県志賀町にあるあやめケアセンターは、2024年1月1日に発生した能登半島地震にて被災しました。
災害時における施設のエネルギー対策としてLPガス災害バルクを導入しており、施設利用者、地域住民に対して避難所の役割を果たしていました。

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安定したエネルギー確保を
期待して導入。

2018年9月に発生した台風21号で被災した経験があります。関西国際空港の連絡橋にタンカーが衝突し、大きな被害をもたらした台風です。当時、この台風が能登地方にも影響を及ぼしました。

私たちの施設でも、6時間停電するという被害を受けました。9月初旬でまだ暑さが厳しい時期。補助金制度を利用して、軽油で動く非常用自家発電を導入したところだったので、それを使って過ごしました。しかし、軽油の燃料タンクは使用時間に限りがあります。もし今後災害が起きたら、この非常用自家発電で、昨今みられる極端な気候に対応できるのかという不安もありながら日々過ごしていました。

 

以前からケアハウスでは、長年にわたり電気蓄熱式のエアコンを使用していましたが、そろそろ交換しなければならないと感じていました。そんな中、GHP(ガスヒートポンプ)のエアコンが、補助金制度を利用して導入できると知り導入することに。電気設備に精通している友人から補助金制度について詳しく教えてもらいました。

 

LPガス災害バルクにガスで動く自家発電を設置し、電気の方は別で非常用自家発電を設置しています。また、エアコンの暖房・冷房はガスによる非常用の自家発電で賄っています。ガスが供給される限り、安定したエネルギー確保につながるので安心できると考え、導入を決めました。

GHPは災害発生後すぐ稼働。
寒さを感じないパワー。

ケアハウスのGHPは、能登半島地震が起こった時も全く問題なく、すぐに稼働しました。避難している人々の出入りが激しく、玄関の自動ドアは開いたままだったので、ガンガン暖房をつけていました。そのような状況でも、温かい空気が送られて、寒さを感じることなく過ごすことができました。

 

2024年4月から、介護施設や福祉施設にもBCP策定が義務づけられるようになりました。LPガス災害バルクを導入した後は、定期的に使用訓練を実施。私たちの施設では、地域とのつながりを大切にした活動を行うようにしています。今回の被災経験を踏まえ、避難してきた方々のために、炊き出し訓練が必要だと判断。ガス栓を使って3口コンロでの炊き出し訓練も行っています。

安全に、安心して利用できるエネルギー源。

私たちの施設では、今はもう冷温水機は使っていませんが、灯油、電気、ガスなど様々なエネルギー源のエアコンを使用して、リスクを分散する必要があると考えていました。こんなに安全に、安心して使用できるLPガス災害バルクは、本当に有意義で有効なものだったと実感しています。